■ 残業代未払い(サービス残業問題)
✅ よくあるケース
- 「みなし残業代」として給与に含まれていると説明され、実際の労働時間分が支払われない
- タイムカードではなく、自己申告制にされて残業時間が減らされる
- 管理職だから残業代は出ないと言われる
🔹 解決の方法
- 証拠を残す タイムカード、勤怠システム、PCのログイン・ログアウト記録、メール送信時間などを保存。
- 労働基準監督署へ相談 無料で相談可能。是正勧告を出してもらえる場合がある。
- 弁護士に相談して請求 過去2〜3年分の未払い残業代をまとめて請求できる。
■ 不当解雇(正当な理由なき解雇)
✅ よくあるケース
- 退職勧奨を断ったら突然解雇
- 成績不振を理由に一方的に解雇
- 契約更新を当然と考えていたのに打ち切られる
🔹 解決の方法
- 解雇理由証明書を請求 使用者は労働者の請求に応じて、書面で解雇理由を示す義務がある。
- 労働審判や裁判で争う 解雇無効を主張し、復職や賃金の支払いを求めることが可能。
- 労働組合に加入して団体交渉 ユニオンに加入し、解雇撤回や補償金の交渉ができる。
■ ハラスメント(職場での嫌がらせ)
✅ 種類と事例
- パワハラ:上司からの罵声・過剰なノルマ設定
- セクハラ:性的な言動や接触の強要
- マタハラ:妊娠・出産を理由に不利益扱い
🔹 解決の方法
- 証拠を確保 録音・メール・チャット履歴を保存。
- 会社の相談窓口へ相談 法律上、大企業は相談窓口設置が義務化されている。
- 外部機関へ通報 労働局、男女雇用均等室などに相談可能。
- 弁護士・労組へ相談 損害賠償請求や配置転換の交渉が可能。
■ ブラック企業問題
✅ 特徴
- 長時間労働を強要
- 休憩や休日が取れない
- 社会保険未加入
- 退職を認めない
🔹 解決の方法
- 労働基準監督署に申告 違法労働環境を是正させることができる。
- 退職代行サービスの利用 退職を強く拒否される場合は、退職代行を使うことでスムーズに辞められる。
- 弁護士と交渉 未払い賃金や損害賠償を請求する手段もある。
■ 労働問題を防ぐためにできること
- 契約書・就業規則を必ず確認する
- 証拠を日常的に残しておく(メール・LINE・録音など)
- 問題が起きたら一人で抱え込まず、早めに専門機関へ相談する
■ 相談先まとめ
- 労働基準監督署(労働法違反を取り締まる行政機関)
- 総合労働相談コーナー(全国379か所で無料相談可能)
- 法テラス(弁護士への無料法律相談)
- 労働組合・ユニオン(非正規社員でも加入可能)
■ まとめ
日本の職場では「我慢するのが当たり前」と思われがちですが、法律は労働者を守るために存在します。残業代未払い、不当解雇、ハラスメント、ブラック企業問題に直面したら、一人で悩まず、証拠を集めて専門機関に相談することが解決の第一歩です。行動すれば状況は必ず変えられます。